#MeTooに思うこと ハラスメントに遭遇したらどうすべき?

こんにちは、鈴木あきこです。

2017年10月に、ハリウッドの大物映画プロデューサーのセクハラ、パワハラが告発されました。これをきっかけに、多くのセクハラ、パワハラを受けた人が、自身の体験をSNSなどで告白し、世界的に、そして日本でも#MeTooのムーブメントが広がっています。

その中には、就職活動中に企業担当者からのセクハラ、パワハラ被害に遭ってしまったという告発もありました。過去には週刊誌等で報道された事案もあります。

 

こうしたことは、本来あってはならないことです。しかし、もしも被害に遭ってしまったら…?今回は、就活中にセクハラやパワハラ被害に遭ってしまったらどうすべきか、考えてみたいと思います。

 

どんなことが、セクハラ・パワハラ?

就活中に起こりやすいセクハラ、パワハラの例としては、下記のようなものがあります。

◆面接で選考に関係ないプライベートなことを質問される(恋人はいるか?何人と付き合ったか?好きなタイプはどんな人か?など)

◆容姿や性別について言及される(君みたいな美人/ブサイクは…、女/男だから…)

◆採用に関係のない連絡、面会などを求められる(プライベートなメールやLINE、食事に行こうと誘われるなど)

◆性交渉や交際を迫られる

 

いずれも、「内定をあげるから」、「選考に有利な情報を教えるから」、「従わなければ落とす」、など交換条件をちらつかせることもあります。また、セクハラというと、男性が女性に行うようなイメージが強いかもしれませんが、そうとは限りません。女性が男性に行う場合、同性に対して行う場合もあります。

 

このようなことは、厚生労働省が定める採用選考のガイドラインから外れており、場合によっては刑事事件に当たる可能性もあります。万が一これらの要求に従って内定を得、入社したとしても、その後さらにハラスメントがエスカレートするかもしれません。要求には従わず、放置しないことが大切です。

 

ハラスメントを受けたかも…まずは信頼できる人に話そう

おかしいな、と感じることがあった場合、ひとりで抱え込まず、まず家族や友人など、信頼できる人に相談しましょう。これくらいのこと、と低く見積もらず、他の人の意見も聞いてみましょう。

 

個人的に食事などに誘われ、どうしても断れないような場合は、友人に偶然を装って別のテーブルで控えておいてもらい、身を守るのも手。取り返しのつかない被害を受ける前に、未然に防ぐことができればそれに越したことはありません。

 

そして、もし友人や家族からハラスメントを受けたかもしれないと相談されたら、否定したり責めたりせず、相手の話をよく聞いてあげてください。相手の辛さ、痛み、ショックを和らげることが第一です。そして、相談窓口などを教え、必要であれば相談に行くのに付き添ってあげてください。

 

ハラスメントを受けたかも…証拠を取っておこう

メールやLINEなどはスクリーンショットなどで保存しておきましょう。中には気持ち悪いので消してしまいたいという人もいるかもしれませんが、いざという時の証拠になります。個人的に会わなければならない場合は、スマホやICレコーダーで会話を録音しておくのもよいでしょう。面接での質問も、日時、場所、対応した人の部署や氏名、話した内容をメモしておくと証拠になることがあります。

 

ハラスメントを受けたかも…相談窓口に話してみよう

友人、知人だけでなく、各種相談先に話してみることも大切です。セクハラやパワハラをする人は、誰かひとりだけに行うのではなく、似たような行為を複数の人にしていることが多いそうです。自分ひとりではなく、他にも被害者がいるかもしれませんし、放置すると被害者が増える可能性もあります。企業としても、そのような行為をする人を採用窓口に置いておくことは、大きなリスクです。辛すぎて誰かに相談する気持ちになれない、負担が大きいという場合は無理する必要はありませんが、自分ひとりが我慢すれば穏便に済むのだ、という考え方は、あまりオススメできません。

 

相談先には、次のようなものがあります。

◆大学の学生課やキャリアセンター

◆労働基準監督署、都道府県の労働局など、雇用問題を管轄する機関(無料相談窓口や電話相談ができる場合もあります)

◆企業の窓口(問い合わせ窓口や代表電話など、加害者とは違う部署や担当者)

◆弁護士(弁護士事務所だけでなく、法テラスという無料の相談窓口を利用する、両親や知人の会社経由で顧問弁護士を紹介してもらうなど)

◆場合によっては警察や救急外来

 

地域によっては、被害者をサポートするNPOもあります。まずは匿名で話を聞いてもらえるところ、メールや電話で相談に乗ってもらえるところもあるので、近くの窓口を調べてみてください。

 

悪いのは加害者、被害者の辛さが増すのはおかしい

就職活動において、本来あってはならない目に遭って傷つき、辛い思いをしている人がいます。社会人になってからも、社内の人や顧客などから被害を受けるケースもあります。その時は訴えられず、我慢して終わったけれど、ずっとトラウマを抱えてしまっている人もいます。被害を申告しても、きちんと対応してもらえなかったり、逆に被害者側が責任をなすりつけられたり(あなたがかわいいから仕方ない、そんな服装をしていたからだ、ひとりで会いに行くのが悪い、など)、被害者が退職させられるなどのデメリットを受けることも多くありました。今もまだ、そのような状況に置かれている人も、残念ながらいます。

 

しかし、仕事上の立場を利用して、相手が断ったり抵抗できない状況を作り上げ、嫌がることをしたりさせたりするのは許されることではありません。まして、被害者側が責められる筋合いは、全くありません。悪いのは、加害者なんです。

 

このコラムが、本当は必要なくなったらいい

私も社会人になってからの7年間の中で、不愉快な目に遭ったことが何度かあります。「社会人だったら、それくらい軽く受け流すべき」、「そつなくいなせるのがイイ女」という雰囲気に流されて我慢し、放置してきてしまったことを今は後悔しています。もしかしたら、後輩が同じ目に遭って傷ついたかもしれません。私が軽く受け流してしまったせいで、本気で嫌だと声を上げた人が大袈裟だと、周りに思わせてしまったかもしれません。

 

今回このようなコラムを書いたのは、これ以上ハラスメントを受ける人、我慢を強いられる人が増えないように、という思いがあるからです。また、自分が直接被害を受けなくても、周りに辛い思いをしている人がいたら、その人を叩いたり責めたりするのではなく、どうか寄り添い、支えてあげて欲しいと思うからです。

 

このコラムが誰の参考にもならず、当たり前のことをわざわざ言うなと思われるような社会になるといいなと思っています。