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Vol.2 専攻分野以外の道は選ぶべきじゃない?不利なの?そんな心配を抱えた方へ


専攻分野にこだわらない勇気


皆さん、こんにちは。鈴木あきこです。今回は、専攻分野以外の仕事にも、実は興味があるという人にお伝えしたいお話です。

 

理系の皆さん、特に大学院に進学した方の中には、研究開発職をはじめとする、専攻分野に関係のある仕事に就かないと、進学した意味がないのではないかと思っている方がいるのではないでしょうか。せっかく高い学費を出して進学したのだから、高卒や専門学卒、学部卒の人より数年長く学生として過ごしたのだから、かけたお金や時間のモトを取らなくちゃ、分野外の仕事なんて受けても不利だ…そんな風に考えて、専攻分野にこだわって就活をしている人はいませんか?

それを否定するつもりはありませんが、でも、一歩立ち止まって考えてみて欲しいのです。

専攻分野に関係がなさそうな業種、企業、仕事に、本当に興味ありませんか?

専攻分野に関係しない仕事を選ぶことは、不利な道を選ぶこと、学生時代の経験を無駄にすることなのでしょうか?

 


夢と職業は、別モノ


現在はヤフー株式会社のチーフストラテジーオフィサー(CSO)である、安宅和人氏のキャリアを見てみましょう。

 

安宅氏は、幼い頃から「人の知覚」に興味があったそうです。「どうして人は同じ経験をしても、同じように感じないのだろう?」というようなことを知りたくて、大学院では脳神経系のDNAを使った研究をしていました。

しかし、「人の知覚」を探求する手段として、DNAの研究は適しているのかどうか、迷いを抱いた頃に、たまたま求人を見かけたマッキンゼー・アンド・カンパニーというコンサルティング会社に応募。採用され、任されたマーケティングの仕事は、「人がどう感じるか」を分析して形にするということでした。

結果的に、幼い頃から興味があった、人の知覚に関する仕事に関わることになりました。

その後は、イェール大学で学位を取得、再度マッキンゼーに復帰、2008年にヤフー株式会社に転職しておられます。

 

安宅氏の経歴について、詳細は著書である『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」』(英治出版株式会社)に詳しい。カバーを外して持ち歩いているので薄汚れていますが、中身は様々な分野の研究や仕事に役立つ名著です。

 

このように安宅氏は、大学時代の専攻分野とは異なる業界で、研究者ではないキャリアを歩まれています。

もしも、私が安宅氏の大学の友人で、彼が研究者としてのキャリアを選ばず、DNAの研究とは無関係に見える、マッキンゼーという会社に就職することにしたんだ、と言われたら、学生時代の努力や実績が無駄になる、もったいない選択だと感じたかもしれません。

しかし、彼は、学生時代に学んだことを活かせず、無駄にしたのでしょうか?むしろ、ビジネスの現場で、幼い頃から興味がある分野に関わり、結果的に研究、探求ができているように見えませんか?

夢を叶えることと職業を選ぶことは、別モノなんです。

 


夢を基点に職業を選ぶ


例えば、あなたは環境問題に興味があり、環境ホルモンが生物に与える影響を研究していたとします。

今の研究と似たようなこと、同じような実験をしたいと考えると、化学、素材メーカーの研究者や、環境分析を行う会社が真っ先に応募先として浮かびました。

他にはどんな可能性があるか考えてみてください。化学物質が生物に与える影響に興味があるのなら、化粧品や食品メーカーも共通点がありそうです。環境問題を管轄する行政職や、海外も含め研究機関も数多くあります。環境汚染に関して社会に問題提起をしたいのであれば、新聞社、テレビ局などのマスコミや出版社という手もありますね。職種にこだわらず、環境に配慮した製品を作っている会社やCSR活動として環境問題に取り組んでいる会社を探してみるのもいいかもしれません(自分の会社が環境破壊をしていたらイヤですよね?)。あるいは、自分で会社やNPOなどを立ち上げ、環境問題の解決に取り組むこともできます。もっともっと、他の選択肢もたくさんあると思います。

 

業界地図

様々な選択肢を考えると言っても、どんな仕事があるのかわからない!という方には、アナログですが業界地図がオススメ。これは東洋経済新報社のものですが、複数の出版社から出ています。出版社によって業界や企業の取り上げ方に差があるので、読み比べてみるのもおもしろい。

 

 

いずれにせよ、「夢(やりたいこと、知りたいこと、叶えたいこと)=目的は何なのか?」、「夢を叶えるためにどんな仕事をするのか、どんな組織に加わるのか=手段をどうするか?」をごっちゃにせず、分けて考えてみることが大切です。

目的を明確にすることができたら、学生時代の経験や専攻分野とは関係のなさそうな職業を目指すという手段を取ったとしても、説得力のある説明ができるようになります。採用面接はもちろんのこと、家族や友人、先生から「なぜこの仕事を選んだの?」と質問されたり、反対されたりする場面でも大丈夫!

ぜひ、一度「この仕事にはこの経験がないと無理」、「この経験があったらこの仕事をやるべき」などの固定観念から離れて、自由に自分の夢と叶えるための手段について、考えてみてくださいね。