理系研究室の日常は、リーダーシップを学ぶチャンスに満ちている!②

こんにちは、鈴木あきこです。

 

前回は、リーダーシップとは、組織の目標達成のために動くことであり、自分で考えて判断し、行動し、責任を持つことだ、というお話をしました。

そして、リーダーシップは理系の研究室生活で学べる、とも。

 

今回は、研究室生活におけるリーダーシップのトレーニングのご紹介、その1。

 

リーダーシップが必要とされる場は全世界に無数に存在しますが、その中でも特に重要視している企業にマッキンゼー・アンド・カンパニーがあります。理系の学生さんでも名前を聞いたことはあるのではないでしょうか。アメリカに本社をもつコンサルティングファームで、企業が抱える課題を解決したり、企業価値を向上させたりする会社です。

マッキンゼーの採用マネージャーを12年務めた、伊賀泰代さんの著書「採用基準(ダイヤモンド社)」より、マッキンゼー流リーダーシップの学び方を引用しつつ、研究室生活での活用を考えていきます。※以下、青文字部分は引用

 

ゼミで「バリューを出す」!

「バリューが出る(もしくは出す)」とは、「何らかの成果(付加価値)を生む」ということで、会議で有益な発言をすればバリューを出したことになるし、ユニークな情報が入手でき、それを分析した結果、画期的な洞察が得られれば、バリューのある分析、バリューのあるメッセージと呼ばれます。

(中略)

よく言われる「会議で発言ゼロの人はバリューゼロ」というのも同じです。どんな会議であれ、話を聞くだけで一言も話さなければ、その人がその会議にいてもいなくても、会議の結論、すなわち成果物は一切変わりません。つまり、その人の出した付加価値はゼロということになります。たとえ稚拙であっても何か発言をすれば、ほかの人の思考を整理したり刺激したりする可能性もあり、会議の成果物が変わるかもしれませんが、発言ゼロでは価値が出る可能性は完全にゼロです。

 

研究室でも論文ゼミなどと言われる論文の読み合わせ会や、実験ゼミ、研究ゼミなどと言われる研究の進捗報告会があると思います。1日に1回でもいいので、ここで発言をするようにしましょう。

最初は研究に関する知識も少なく、「いい質問」はできないかもしれません。しかし、続けていくうちに知識は深まり、より発表者やメンバーに対してバリューのある発言ができるようになります。こうした習慣づけ、トレーニングとして、ゼミは最高のチャンスです。

 

ディスカッションは「ポジションをとる」チャンス!

これは、「あなたの意見は何か」、「あなたが意思決定者だとしたら、どう決断するのか」という意味です。

(中略)

たとえば「投資すべきか否か」を検討するために、投資に必要な額と、リターンが得られるタイミングやその額など将来のキャッシュフローを細かく推定し、表計算ソフトを使って全体の投資収益を計算します。こういった分析を行う際、投資額に対するリターンが何億何千何百万になるのか、詳細まで詰めて計算しようとすると多大な時間がかかります。しかし「投資すべきかどうか」だけを見極めたいのであれば、概算でざっと計算できれば結論がでる場合も多いのです。

 

実験の方向性を検討する場面が思い浮かびます。

これまでの結果を踏まえて仮説を立てることは、まさにポジションをとることです。仮説を確かめるためにどんな実験が必要なのか、どの程度の精度が必要なのか、自分が考えた仮定に基づいて判断することは、リーダーシップを学ぶ絶好の機会です。

先生や先輩とのディスカッションが必須だとしても、ただ結果を見せるのと、結果から考えうる仮定を伝えるのとでは雲泥の差があります。

 

まだまだある研究室でのリーダーシップトレーニング、次回に続きます。