理系研究室の日常は、リーダーシップを学ぶチャンスに満ちている!① 

こんにちは、鈴木あきこです。

 

就職活動における自己PRの定番のひとつに、「リーダーシップ」があります。

 

リーダーシップをPRできるようにするため、あるサークルでは会長以外の3年生は全員副会長という、嘘か本当かわからない都市伝説も聞いたことがあるほど。

 

しかし、会長、部長、リーダーといった役職、立場を経験することと、リーダーシップを発揮することは、必ずしもイコールではありません。

 

また、企業が求めるリーダーシップも、リーダー的立場の経験とリンクするとも限らないのです。

 

リーダーシップ、「ヒラ部員」でも発揮しているかも?

「リーダーシップ」とは、なんでしょうか?

 

人に指示を出すこと?自分の意見を主張すること?人前に立って仕切ること?

それらをリーダーが行うことはありますが、それだけがリーダーシップではありません。

 

リーダーシップとは、「集団の目標や内部の構造の維持のため、成員が自発的に集団活動に参与し、これらを達成するように導いていくための機能」(ブリタニカ国際第百科事典より)。簡単にまとめると、「組織の目標達成のために動くこと」と言っていいと思います。

 

例えば、運動部が大会で勝つという目標をもった時、そこまでの道筋には様々なプロセスが存在します。全体的な練習スケジュールと練習メニュー、ボジションやパート、習熟度別のメニューを作ります。練習場所の確保や道具の管理、選手ひとりひとりのメンタルケアも必要です。これらを全部部長がやるチームはまずないでしょうし、逐一部長が指示を出すチームも少ないはず。明確に役割を振り分けていなくても、適材適所の担当者がいて、それぞれがある程度自分で考えて判断をして実行しますよね。

 

この、「自分で考え、判断し、行動し、責任を負うこと」こそ、リーダーシップを発揮するということです。

 

毎日の練習場所を確保する際に、この時期は走り込みがメインになるから屋外運動場、天候が不安定な時期は屋内体育館、などと考えて場所取りをする。

練習場所の周知連絡、いつもはグループLINEに投稿するだけだけど、最近スマホを買い換えたAさんには、念のため個別に電話もしておこう。

 

ミーティングを仕切ったり、指示を出したりしたことはなくても、チームの目標達成のため自分で考えて行ったことは、リーダーシップを発揮したといっていいと思います。

 

リーダーシップ、「ヒラ社員」にも必要!

企業で求められているリーダーシップも、実はこういったものです。

多くの仕事はリーダーがいる複数人のチームで行いますが、リーダーだけがリーダーシップを発揮すればよい訳ではありません。

 

海外工場で新しい生産ラインを立ち上げる場合、納期や生産効率などの目標が設定されます。目標達成に向け、研究部門は様々な検討を重ねて条件決定し、生産設備を造り、配管や配電なども工事を行います。現地の法律に違反したり特許侵害したりしないようリサーチが必要ですし、原材料の確保、現地で作業員の採用、育成も必要です。一般的に、これらのすべての作業をリーダーが逐一指示することはありませんし、そもそもリーダーがすべてのことの専門家であるケースは極めてまれです。

例えば、研究部門においてA、Bふた通りの結果が出た場合、それぞれの生産効率への影響やコスト、様々なリスクなどを勘案してどちらがいいと考えるか、判断材料や根拠も含めて、専門家ではないリーダーに説明しなければなりません。そのため研究現場でも、自分が責任者だったらこういう判断材料が欲しい、こういうデータがあると安心できる、等々考えながら実験データを積み重ねる必要があり、ここにひとりひとりのリーダーシップが必要とされます。

 

さて、このようなリーダーシップ、実は理系の研究室内で学ぶ機会がたくさんあります。

 

リーダーシップは持って生まれた資質ではありません。アメリカのビジネススクールでは授業科目のひとつであり、後天的なトレーニングによって学び、身に付けることができるものなのです。

次回はリーダーシップを身に付ける方法をご紹介します。